70年代研究所

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「日本沈没ー希望のひとー」の違和感

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ジャジャーン! 1973年のパニック映画『日本沈没』

そして、2021年連ドラ『日本沈没ー希望のひとー』が現在放送中であります。

 

www.tbs.co.jp

 

『日本沈没ー希望のひとー』。

なんつーんだろ、コレ。なんか見てて違和感が・・・。なんだろうこの違和感は?

「パニック作品ではなく、人間ドラマなんです!」というのもわかるが、あまりにもパニック画像がないため、災害が起こってる感が薄すぎるのでしょうか。すでに東京は沈没しているのだが、地震や津波に襲われる庶民の姿はコンプラもあってか、まったく描かれていないという・・・。

その結果、総理大臣や官僚たちによる上級国民ドラマになってしまっているのであります。災害に苦しむ庶民にフォーカスすることなく、高台から崩壊した東京を眺めながら「日本をどうやって再生するのか」などと嘆く上級国民たち。

そんな神目線のドラマを我々庶民は見せられているわけですが、これが現実なら崩壊した東京の地獄絵図の中でうごめいているわけで・・・。

やっぱパニック映像って大事。メッセージとして大事です。東日本大震災の津波だって、アメリカ同時多発テロだって、あの映像を見てるから現実の事として強烈に心に残っているわけです。被災者数などだけ伝えられても実感がわくはずもありません。

「日本沈没ー希望のひとー」というより「日本沈没ー希望の上級国民ー」なかんじがプンプンしてしまう。これがこのドラマの違和感なのでした。

 

香川照之の演技もさぁ、さすがにやり過ぎじゃねーか? コントだよコント! などと演技派ともてはやされている人にまで、文句を言いたくなってしまうのでありますw

あとさー、官僚の小栗旬と新聞記者の杏が二人だけで、新聞のトップに「半年以内に関東圏沈没」の記事を出す。もさー、絶対にあり得ないんですけど!! 新聞社が出したくない記事を、なんでこの二人だけですり替えて出せるねん!!!

 

 


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小松左京原作、森谷司郎監督によるパニック超大作。海底火山の権威・田所博士らと共に日本海溝に潜った深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は、そこで異様な海底異変を発見する。藤岡弘、小林桂樹、いしだあゆみ、丹波哲郎、ら豪華俳優陣が共演。

 


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小松左京のスペクタクル巨編『日本沈没』の74年に製作された特撮TVシリーズのBOX。田所博士役の小林桂樹をはじめ、豪華キャストが共演。日本沈没に至る前兆現象が、当時の特撮技術の粋を集めた映像で描かれる。全26話を収録。出演:小林桂樹, 村野武範, 由美かおる, 黒沢年男, 細川俊之

 

そして、上記が1973年の映画と、1974年のドラマ『日本沈没』であります。映画とドラマを同時進行で撮ったため、パニックシーンなどは併用されたりしております。

「昔はよかった!」とか「こっちしか認めん!」と言うつもりはありませんが、コンプラ概念のない時代なので、ちゃんとドラマでもパニックシーンてんこ盛りになっています。だから地震や津波の恐怖が、家を壊されたり死んでいく庶民の悲惨さが、無念さが、ダイレクトに伝わってきます。

でも当時の特撮なので、怪獣が出てこない怪獣映画を見ている気分にさせられる。そんなパニックシーンなのであります。

 


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こちらは小松左京先生の小説「日本沈没」。Amazonでは電子版だけしか扱っていないようでした。時代ですね~。小松左京先生お得意の近未来に私たちは生きているんですね~。

 

そんなわけで、「日本沈没ー希望のひとー」の文句ばかり書きましたが、地球温暖化の中、災害大国ニッポンの現状を考えると、ドラマの絵空事とは思えなくて、ついつい見てしまうんですよね~。

 

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